NHKテレビ番組 「歴史探偵」で紹介されていたところでは・・・米国捕鯨船に救助されて米国に渡り、船長の家庭に迎え入れられて教育と教養を身に着ける。よほど優秀だったようで・・・船長の娘と結婚して家督を継いで欲しいと言われたが、日本へ帰りたいという気持ちが強く・・・ゴールドラッシュの時流に乗って砂金採りに精を出した。

　

　また、実際に大金を手にして上陸用のボートを手に入れたのだ。そして捕鯨船に船員として乗り込み、そのボートを乗せて貰って航海に出た。しかし、捕鯨船だからといって必ず沖縄近くに行くとは限らない。何度目かのときに、ようやく沖縄の近くに来ることができたようである。

　この万次郎の出来事は、黒船来航の騒ぎの中で・・・当時の幕府にとって幸いなことになった次第である。幕府が恐れていたアヘン戦争のような事態ではなく・・・通商条約締結と燃料・食料補給などとして・・・要らぬ騒乱を避けることが出来た。

　万次郎もまた、元漁師が通訳では体面上よろしくないということで、幕閣の身分に登用されて交渉にあたったという。