思い返せばクロウタドリが、ベニハシガラス のように雌雄が仲良く行動を共にしているところを見たことがない。　また、ホシムクドリ、シロガシラ のように、群れで行動しているところも見たことがない。　あらゆる点で、これはクロウタドリに違いないと確信した。

亜種クロウタドリ
　ただ、クロウタドリでも中国で繁殖しているものは、亜種クロウタドリである。

　・学名：　Turdus merula mandarinus
　・英名：　Chinese Blackbird

などと、区別することがあるようだが、細分すれば切りがない。

★同定の理由
　・上海 では 留鳥 として普通に見られる亜種クロウタドリがいる。
　・雄成鳥は全体が黒色で、黄色い嘴 くちばし と黄色い アイリング が目立つ。
　・雌は全体に黒褐色で、下面はやや淡色。　嘴 くちばし は褐色みを帯びる。








★名前の由来　*31
　外国の鳥につき、クロウタドリの名前の由来については辞典に記載がない。　ただし、色が黒くて、歌声が美しいことから、"黒歌鳥" と命名したのだろう。

　特に、英国で美しく鳴く鳥として親しまれていて、詩歌や物語に登場している。　それを "黒歌鳥" と翻訳していたのを覚えているが、それも影響を及ぼしたかも知れない。

★渡り　*201
　亜種クロウタドリ (T. m. mandarinus) は、中国南部から中央東部にかけて 留鳥 として棲息するが、一部、冬場に香港やラオス南部、ベトナム南部などへ渡りをするものもいる。




★食べもの　*201
　主に、昆虫 やミミズといった 無脊椎動物 を捕食する。　冬場には、フルーツなども食べる。